2016年5月16日月曜日

佐藤オオキさんについて

今回はふたり目の私の気になる人です。


佐藤オオキさんというデザイナーの方です。
見た目は穏やかで優しそうな感じですが、実はかなりのやり手です。
仕事内容としては、モノをデザインするというよりも、問題解決に繋がる部分が多い気がします。

著作も複数出版されている(*)ので、考え方を知るには読んでみるのがおすすめです。
仕事術の特徴を本当に簡潔に説明すると、
「スピード×量」 を徹底的に追及している部分が挙げられます。
「スピード」に関して言うと、たとえば、同じ納期であれば、アイデアが早い段階で出ていれば、具体物となるモノの質を高めるために時間を使うことができます。スピードに関しては誤解が生まれやすいと思うので、ぜひ、参考文献の佐藤(2016)を参照してみてください。
「量」は、質を上げるためにはたくさんの経験をしてアイデアの引き出しを増やすことが重要になるということです。ある仕事の経験値が他の仕事に生きることもあると思います。
「スピード」を持ってたくさんの「量」を経験することで、最終的には本質的な解決方法で問題に切り込むことができるようになります。両者を併せることで質の高い解決策を提供することが可能になるのです。

同じデザインという領域で、IDEOという会社があるのですが、そのアプローチ(**)に近いように見えます。ここでもできるだけ早い段階で失敗することが推奨されていて、そこでの修正を経て最終的なアウトプットの質を向上させることが目指されています。

感覚的なものとして捉えられがちなデザインというものを、行為として分析して論理的に再生可能なものにしていく理知的な部分も佐藤オオキさんの魅力だと思います。
こちらこちらでは佐藤オオキさんのなんとなくを可視化する姿勢が見られます。
また、こちらでは人となりのようなものを垣間見ることができたりします。

佐藤オオキさんにとって仕事とは、やりたいことであるように思います。
御手洗珠子さんの場合と共通しますが、やらされている感がなく、主体的に向き合っているように感じます。
そう考えると、人生の多くの部分を費やすことになる仕事に対して主体的に向き合っている人に魅力を感じるのかもしれません。もちろん、楽しいことばかりではないでしょうから、意図的に楽しむようにしているという部分はあるのだと思いますが。

また、デザイン思考というものはこれからの世界に必要とされる考え方だと思います。モノをデザインするのはその解決策のひとつでしかなく、広い意味でのデザインという考え方は、これからのリテラシーになるのではないかと考えています。
佐藤オオキさんの考え方について知ることは、そのような語彙力をつけていくための助けになると思います。

この文章を書いた後に、なんと佐藤オオキさんと御手洗珠子さんが一緒に載っている記事を見つけました。この場でおふたりは会われていたということなのですね。偶然です。偶然ですけれど、一度きりの人生においてあらゆる偶然は必然ですから、そこに何か意味を見出すことはできるのだと思います。


(*) 
佐藤オオキ『ネンドノカンド』小学館、2012
佐藤オオキ・川上典李子『ウラからのぞけばオモテが見える』日経BP社、2013年 
佐藤オオキ『問題解決ラボ』ダイヤモンド社、2015年 
佐藤オオキ『佐藤オオキのスピード仕事術』幻冬舎、2016年 
  
(**)
トム・ケリー ジョナサン・リットマン『発想する会社!』鈴木主税 秀岡尚子翻訳、早川書房、2002年 
デイヴィッド・ケリー トム・ケリー『クリエイティブ・マインドセット』千葉敏生翻訳、日経BP社、2014年 

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